りそな銀行が初心者向けのファンドラップ『りそなファンドラップ(ウェルカムプラン)』の販売を開始しました。
ファンドラップは、個人投資家の投資信託運用を銀行が丸ごとやってもらえるサービスです。しかし、ファンドラップはとても手数料が高く、とても不利な商品です。投資信託自体のコストを負担するだけでなく、さらにファンドラップ自体の運用手数料も負担しなければなりません。
ファンドラップで投資をするのであれば、バランスファンドに投資をした方がいいです。ファンドラップは銀行が投資家から手数料をふんだくるために設計した悪徳商品です。
りそなファンドラップ(ウェルカムプラン)は巧妙な罠では?
そんなファンドラップを初心者向けのサービスとして販売開始した商品が、ウェルカムプランです。
この商品は、情弱な初心者をターゲットにしているので、とても不利な商品です。
ポイント1 運用額が制限されている
運用額は、30万円以上100万円以下のみの受付となっているそうです。初心者向けの設定ですね!
ポイント2 自動的に利益確定を行う
契約金額の105%をプロフィットロック・ポイントとして一律に設定されているようです。これは5%の利益が出たら、全ての投信が自動的に売却されて、運用終了になるというシステムです。
5%の利益で終了してしまうファンドラップの価値って何だろう……でも、この5%にりそな銀行の罠が仕掛けられていると気づいてしまいました。この点に関しては、後述します。
ポイント3 投資顧問報酬は成功報酬のみ
良心的なファンドラップですね!ファンドラップの欠点である、ファンドラップ自体の維持手数料はかかりません。もちろん投資信託自体の信託報酬は負担しなければなりません。
でも、運用に成功したときだけの手数料なので、とても良さそうなファンドラップですね!
….そんなうまい話があるわけないです!
成功報酬は、なんと32.4%です。びっくりしました。
100万円運用して、5%の5万円のリターンが出たら、約1万5千円をりそな銀行に徴収されます。
ポイント4 りそな銀行の狙いは?
この商品を知った時に、りそな銀行の狙いは他にあるのではないかと気づき、寝付けませんでした。30分ぐらい睡眠時間を削ったところで、気づきました。
なぜプロフィットロック・ポイントを105%にしたのでしょうか。せめて130%にしたらよかったのではと思った時に、この商品は罠だと気づきました。ちなみに、りそな銀行の通常のファンドラップでは、プロフィットロック・ポイントは120%以上にしか設定できません。
5%のリターンを投資で得ることは、とてもたいへんなことです。しかし、投資では5%程度の価格変動は簡単に起こります。少しでも価格が上振れしたら、105%に到達して運用は終了になります。
この商品に投資をするのは、何も知らない初心者の投資家です。リターンが5%でも、運用が成功した投資家はどう思うのでしょうか?
1万5千円をりそな銀行に徴収されたとしても、3万5千円ほどお金が増えたことは、『強烈な成功体験』になると思います。
『りそな銀行のファンドラップはすごい!!!!!!』と思ってしまうはずです。そう思ってしまった投資家が次にすることはお分かりですよね?
りそな銀行の通常のファンドラップを契約するはずです。りそな銀行の手数料ビジネスの奴隷が誕生します。
この商品設計を考えた担当者はとても頭の良い方だと思います。正直、感服いたしました。
ですが、ファンドラップは個人投資家に不利な商品です。もちろん銀行にとっては手数料がたくさん得られる、とても良い金融商品です。
このファンドラップで運用するのは、やめたほうがいいです。